
| 会期 | 2025年11月1日(土)〜11月22日(土) |
|---|---|
| 会場 | 東京綜合写真専門学校4F GALLERY FOREST 東急東横線・横浜市営地下鉄グリーンライン 日吉駅 徒歩7分 |
| 主催・企画 | 東京綜合写真専門学校 |
| 開廊時間 | 11:00—19:00(月—金) 11:00—17:00(土) |
| 休廊日 | 日曜・祝日(11月2日は開廊) |
| お問合せ | 東京綜合写真専門学校 担当: 小塩 淳仁 TEL: 045-563-3077 Email: info@tcp.ac.jp |
東京綜合写真専門学校は1958年に「東京フォトスクール」として創立してから今年で67年を迎えます。写真を専門とした学校としてその歴史は古く、写真表現の分野において多くの優れた人物を世に送り出してきました。そしてこの間、とくに日吉校舎への移転をおこなった1963年から今日にいたるまでの教育の現場において、教職員により、また学生により作成された資料が数多く残されています。
これらの資料は計画的に収集・蓄積されてきたものというよりは、その時々にあたり様々な理由によって残されてしまったものという言い方が適当かもしれません。当時の関係者により必然的な理由から保管されたものだったとしても、その後の引き継ぎ体制の不備などから顧みられてこなかった資料も見受けられます。それらは数年前までは倉庫の中でダンボールとともに埃をかぶって忘れ去られていました。この資料をただ朽ちるに任せるのではなく、再発見をすることで研究や批評の対象として俎上に載せるということ、これが今回この「TCP アーカイブ宣言」という展覧会を企画するに至った動機であり目的でもあるのです。
本校はこの67年の校史において、日本の現代写真史に名を刻む多くの写真家を輩出してきた学校です。残された資料によりそれらの写真家が受けてきた教育の一端を明らかにすることは、写真教育史とも言うべき分野において非常に意義深いことだと考えます。ただ現状を鑑みるかぎり、これらの資料が有効に活用できる状態になっているとは言えません。この貴重な資料の散逸・劣化を防ぎ、これからの写真史研究に寄与するためにも、社会に開かれたアーカイブズの構築が必要不可欠であると考えています。当時を知る教職員も少なくなり、卒業生においても個別に連絡をとることは容易ではありません。いつ誰によって作成されたのか、どういった経緯で残されているのか、そのような詳細を知っている関係者からの情報を求めています。
2020年からこれまで「アートアーカイブズ実践」という授業科目を通して学生とともに保管されていた資料の概要調査に努めてきました。どのような資料が残されているのか全容が徐々に明らかになってきたとともに、資料そのものに関する内容についての調査にはほとんど手をつけられていないのが実情です。学生による授業内での活動だけでは人員や時間、設備や費用、調査の質といったものに自ずと限界が生じてしまいます。ゆえにこれからの調査・活動においては本校の関係者、また外部のアーカイブズ組織や研究者を含め、広く知見と協力を求めていければと考えています。
アーカイブズの活動は歴史の記述において証左となる一次資料を適切に保存・整理、公開・活用していくことにあります。そのためには時間と労力と費用をかけて地道な活動を続けていくことが求められます。本校はここにあらためて「TCP アーカイブ宣言」をおこない、その活動を継続していくことを目指します。
学校法人写真学園 東京綜合写真専門学校
【座談会】
11月2日[日]14:00-15:30
元職員や関係者の方を招いて座談会をおこないます。
出展されている資料や当時の学校生活などについて、話し手と聞き手の垣根を設けずにざっくばらんに進行していければと考えています。
当時を知る卒業生の方たちの参加をお待ちしております!
【座談会ゲスト】
- 大西みつぐ[写真家]
1974年 東京綜合写真専門学校写真芸術第1学科を卒業
1975-1994年 同校研究室・教務室勤務、専任講師を務める - 後藤元洋[写真家]
1983年 東京綜合写真専門学校写真芸術第1学科を卒業
1985年 同校研究科を修了
2003-2023年 同校非常勤講師を務める - 小原真史[キュレーター/東京工芸大学准教授]
2003年 東京綜合写真専門学校研究科を修了
2004年 第10回重森弘淹写真評論賞を受賞 - 森田衣起[写真家]
1973年 東京綜合写真専門学校写真芸術第1学科を卒業
1974-2015年 同校研究室・教務室勤務、専任講師を務める